STATE | ENTRY | <<new | 1 / 3pages | old>> |
|
スポンサーサイト
|
|
シャロムの森へ…
今年も4月1日"シャロムの森"がオープンします。 今夜はその前夜祭、常連さんたちが集まって、しめやかに明日のオープンを祝います。 実質的には、ただの飲み会になること必至ですが……。 懸念されている渇水は、昨日の雨で少しは改善されたかもしれません。 今日も午後から雨の予報が出ています。これから水量も徐々に回復していくことでしょう。 シャロムの魅力は、上の写真のようなシーンとごく普通に出会えること。 渓魚たちとの距離が近く、その気になれば行動のすべてを垣間見ることもできるのです……が、それを釣れるか釣れないかは、各々の力量、あるいは運とでもいいましょうか……。 とりあえず、渓魚がいることを確認しながら、それをどうすることもできない自虐の悦びに浸りたい人向きの釣り場……であることは確かですな。 本日、シャロムの森へ出かけ向ます。 早い春に誘われて、すでにアカヤシオやカタクリの花が咲いているかもしれません。 そして渓魚たちと渓の状況をチェックしつつ、森の中を歩いてきます。 前夜祭には参加しますが、酒を飲まない私はひたすら食べるだけです。 何か美味しい食材が用意されているそうなので、とても楽しみ。 その様子はまた後ほどお知らせすることにいたしましょう! それから2007年度第1回目の『シャロムの森 フライフィッシングスクール』が、4月21日〜22日に行なわれます。 ちょうどミドリカワゲラやオナシカワゲラの仲間がスーパーハッチする頃なので、かなり面白い内容になると思います。 それでは行ってきま〜す! |
|
上野パウダーフライ
昨日の夕方も、パウダーフライは神流川上空で見事な群飛を見せてくれました。 それは午後4時15分頃、下流から吹き上げる風に乗って突然やって来ました。 昨日は風が強かったので、頬にサラサラと当ってくる感触がとても素敵でした。 先日お知らせした"上野パウダーフライ"の正体は、刈田さんにご指摘していただいた通り、双翅目、ハネカ科(Nymphomyiidae)に属する"カスミハネカ(Nymphomyia alba Tokunaga,1932)"という水生昆虫のようです。 調べようにもデータが少なく、ネットで検索しても参考になるサイトがほとんどありません。 そんな中"京都府のレッドデータブック"では、環境指標性が高いという理由から、カスミハネカを絶滅寸前種に指定しています。 環境省では評価するための情報に不足している"情報不足(DD)"という扱いになっていますが、ようするに、どれだけ希少で、どれだけ重要であるかの判断もついていない……ということです。 いずれにしろ、ひじょうに特異な生物ということは確かで、その生態や習性は謎に包まれています。 1932年に初めて報告されたときは、1科・1属・1種というまったく新しいタイプの双翅目として注目されたそうです。 そのような記述の見られる"日本産水生昆虫検索図説""(1985)においても、ハネカ科に関するページは「……今後の研究が期待される」という文面で締められています。 おそらくその後も期待通りの研究は進まず、現在も情報不足の状態が続いているのでしょう。 上野村では以前からその存在が知られていて、 「あぁ、あのワサワサいっぱい飛ぶ小さいハムシね」 というように、季節の風物詩的に皆さんの生活に馴染んでおられる様子。 たいへん興味深い水生昆虫なので、今後どこかの研究機関等で調査していただきたいものです。 どれだけ小さいかは、この写真を見れば一目瞭然かと思います。 フックはTMC 518の#32、方眼紙の目盛りは3mmですから、平均で1.5mm〜2mm程度です。 #50というのも、大袈裟ではないことがお分かりいただけるでしょう。 選択的にこれを捕食されたら、どんな状況になるか想像してみてください。 とっても楽しいことになりそうで、ワクワクドキドキしてきませんか? "上野パウダーフライ"は、神流川の環境が仕立てた、魔性の水生昆虫なのかもしれませんね。 |
|
ロイヤルコーチマンのこと…
毛鉤を巻き始めたのは、高校2年生の夏休みでした。 最初は毛バタキの羽根をむしってミノ毛を作り、胴は孔雀の羽根やらゼンマイの綿毛やら……。テンカラ毛鉤の制作に没頭したものです。 しばらくすると、それだけでは飽き足らなくなって、より複雑な構造の毛鉤を巻きたくなります。 そんなとき、何かの釣り雑誌に載っていたフライを見て、 「これだ!」 と、直感したのが、なぜかロイヤルコーチマンだったわけです。 その意味では、このフライが自分のフライタイングの原点になっているのです。 当時はもちろんバイスなんか持っていません。 全部、手(指)で巻きました。 細いミシン糸を10cmほどに切って、その先端にそれぞれチチワを作り、材料を順番にひとつひとつミシン糸で止めて行きます。 ひとつ取り付けて固定したら一度巻き止め、次の材料もまた同じように取り付け、固定、巻き止め……という過程を繰り返すのです。 この作業に没頭して、高校を卒業する頃には、バイスなしで#20程度のロイヤルコーチマンを巻けるようになっていました。 そのぶん、勉強が疎かになったことはいうまでもありません。 その後、初めてバイスを手に入れたのは大学2年生のときです。 この頃からミノ毛はハックルになり、胴はボディ、材料はマテリアルと呼ぶようになりました。 バイスの画期的な機能と、フライを巻くためのツール類の多様さに驚かされ、1本のロイヤルコーチマンを巻くために必要な時間は1/10に短縮されました。 それでも尚、ロイヤルコーチマンを巻き続けました。 マテルアルの処理、プロポーションの組み立て、各部のバランス等々、ロイヤルコーチマンを巻くことで得た知識や技術には、計り知れないものがあります。 もしもこれからフライを巻こうとする方がいたら、ひとつのパターンを巻き倒すことをお勧めします。 自分の場合、それがたまたまロイヤルコーチマンだったわけですが、やはりアップライトウィングのスタンダードパターンから選んでみてはいかがでしょう。 そうすることが、フライタイング上達への近道だと思います。 PS: 例の虫の件は、もう少々調べてからお知らせします。 そして本日、これから神流川へ行ってきます。目的は釣りではないですが、釣りもするかもしれません……。 |
|
春のうららの神流川 その2.
マエグロのハッチは1時間ほどで終了しましたが、その時間帯は水温、気温共に上昇するため、他の水生昆虫たちもにわかに活気付いてきました。 いつもの極小ユスリカの類を筆頭に、コカゲロウの仲間やクロカワゲラ、オナシカワゲラなどのストーンフライもクロスしてハッチを始め、それらのシャックの流下量も増す一方。 それにつれて、ライズはますます盛んになっていきます。 そんな状況の中、成魚放流独特の変則的、かつ偏屈なライズに翻弄されながらも、大技、小技、裏技、ヘボ技をまじえて、十分に楽しむことができました。 午後4時過ぎには釣りを終えて、帰りがけに温泉でまったりすることを考えながら着替えていると……何やらあたりにいつもと違う雰囲気が漂っています。 空気の密度が変わったような、そして身体で音を聴くような不思議な感覚……。 傾いた西日の方向に視線を移すと、逆光の中に浮かび上がったのは、視界が霞むくらい大量に舞い飛ぶ、なにがしかの昆虫の群れでした。 風に煽られてはダイナミックに密度を変え、ときにはひとつの浮遊物体に見紛うほどの動きをします。 その正体を探ろうと、再びカメラを取り出し、観察会の始まりです。 それは、何とも奇妙な姿をした昆虫でした。 ユスリカ? いや、シミズミドリカワゲラの仲間? それとも……? ウィングは1対だけのようなので、その点では双翅目らしいことが想像できます。 特徴的なのは、ウィングの裏側に繊毛が密集していること。 そして両方のウィングの繊毛側を密着させ、それを縦に持ち上げたスタイルで静止することです。 見れば見るほど怪しげで、種名どころか、目・科の想像もつきません。 それ以前に、水生昆虫なのか、陸生昆虫なのか、それさえも判らないのです。 サイズはわずか 2mm未満と超〜〜〜極小。フライサイズで換算すれば、#50くらいでしょうか。ボディの太さは5xのティペット程度です。 観察中、おそらく1000匹くらいは無意識に体内に入っているかもしれません。 そしてこの虫が水面を流れると……ヤマメたちはしっかりライズします。 クラスター以外にハッチマッチャーはあり得ない世界ですが、練住さんによると、この虫のスーパーハッチは年に数回見られるとか。 上野村内神流川の春を飾る、名物ハッチらしいのです。 そんなわけで、とりあえず"上野パウダー・フライ"というニック・ネームをつけておくことにしました。 PS: 帰宅後、自分でいろいろ調べてみましたが、インターネットや手持ちの資料では、まったくもって手がかりがつかめず同定不能。 そこで友人の水生昆虫スペシャリスト、刈田敏さんに写真を添付したメールを送り、その正体について尋ねてみました。 ところがまるで判らないとのこと……、もしかして新種? しかし、さすがは刈田さんです。 昨日の夕方になって明快な解答をいただきました! お手数かけて申しわけありません。ありがとうございました! ということで、この虫に関する詳しいことは、また後ほど。 取り急ぎ、明日にでも再度サンプリングに行って来ようと思います。 |
|
春のうららの神流川 その1.
約2週間ぶりに上野村の神流川へ行ってきました。 超渇水は相変わらずだったものの、季節は確実に進行していて、興味深いシーンを時間刻みに見せてくれました。 実際に出かけてみなければ、そこでいったい何が起こっているのか知ることはできません。今さらながら、川へ足を運ぶことの大切さを痛感した次第です。 さて、昨日は午前10時半頃から釣り始めましたが、役場前のC&R区間は思いのほか釣り人が少なく、春らしいうららかな好天にも恵まれ、一日中ライズが止まることもありませんでした。 昼前後の主役はマエグロヒメフタオカゲロウのスーパーハッチ! 凄い数のニンフが水際の石に這い上がり、次々に脱皮していく光景は圧巻です。 私も微力ながら、ウェーダーの膝下付近を脱皮の場として提供させていただきました。 このダンが風に飛ばされ、水面にバタバタ落ちてくれればいいのですが、あいにく向かいの山から吹き降ろす風のため、羽化したダンは川とは逆の方向にどんどん飛び去って行きます。 なんて幸運なマエグロたちなのでしょう! その一方で、魚たちが朝からせっせと食べているのは、いつもの微細なユスリカやシャック類。 でも、フライは#18以下ならたいてい行けます。 その代わり、決定打もない感じですが……。 今年の魚は昨年ほどのクォリティはなく、渇水のためか居着きの魚も動いていません。 サイズも一回り小さいため、人様にお見せできるような器量の子は稀でございます。 マエグロの羽化が目立つようになってきた頃、魚たちの動きにも変化が見られました。 "ズボッ、ズボッ!"と、強引に何かを吸い込むようなライズが増えてきたのです。 で、何を食べているのかチェックしてみたら、これがマエグロのシャックなのですよ。 水際に脱ぎ捨てたシャックが水流に巻き込まれ、やはり大量に水面付近を流下してきていたのでしょう。 この川のシャック・イーターたちは、やはりとことんシャック好きのようでありました。 続く…… PS: 同行した練住さん、Nくん、そして上野村漁協の皆さん、昨日はたいへんお世話になりました。 おかげさまで、とても充実した1日を過ごすことが出来ました。 また次回もよろしくお願いします! |
|
CDCダンのプロポーション
とてもシンプルで、誰にも手軽に巻けて、なおかつ効果のあるフライの代表的存在です。 もちろん、羽化・流下するメイフライのダンと色調やサイズを合わせ、ハッチマッチャーとして利用するのが基本です。 けれども、フライローテーションの中で目先を変える意味合いで、戦略的に使っても十分な利用価値があります。 写真のフライは、ウィングを振り分けたハーフスペントのスタイルで巻いたパターン。CDCの量や浮力に依存するのではなく、バランスで水面をとらえるタイプです。 キーポイントはボディの形状……極細のダビング材を使って、ふんわりやさしいテーパーのプロポーションに仕上げました。 テールには細めのムース・ホックを使っています。 同じマテリアルを使って、同じイメージで仕上げたとしても、その仕上がりに大きな違いが出やすいフライといえるでしょう。 モデルになっているのは、フタバコカゲロウ属のダンです。 北関東あたりで羽化が始まるのはまだ先ですが、今頃から用意していないと間に合わないかもしれません。 今年は季節の進行が早く、羽化のサイクルが読みづらいように思います。 似たような色調のメイフライで、羽化期が重なる種類として、ヒメヒラタカゲロウの仲間があります。 南関東の某河川では、今年はすでにヒメヒラタのハッチが始まっているとか。 色調的にも複数のメイフライをカバーできる重要なパターンです。 何本あっても邪魔になりませんが、何本あっても足りないように感じるのはなぜでしょう……。 PS: 昨日、上野村の降水量はわずか10mmにも達しなかったようです。前橋など、たった4.5mm、相変わらず乾ききってます。伊豆方面は100mmに達したところもあるというのに……。 でも、釣りに渓魚に飢えてきたので、本日これから神流川へ行ってきます! |
|
地元産大豆使用の大粒納豆
納豆を毎日食べています。 特に大好きだからというわけでなく、ご飯を毎日食べるのと同じ感覚の日常食というのでしょうか。長年の習慣で、そうすることが当たり前のようになっているのです。 私の場合、納豆をご飯の上に乗せて食べるのは稀で、そのまま単独で食べるのが普通です。 その際、添付のタレを1/4程度か、粗塩や岩塩をひとつまみ入れ、刻みネギと一緒にかき混ぜていただきます。辛味はからしよりも一味唐辛子が好きです。 そして意識して咀嚼回数を増やし、じっくり時間をかけていただきます。 そんな食べ方をするせいで、材料の大豆の味がよく分かります。 タレの塩辛さや風味でごまかせば、極小粒やひきわりでも妥協できますが、大豆本来の味が生きているのは、やはり大粒に限りますな。 というわけで、今回は大粒納豆のご紹介です。 商品名は"まじめな大粒納豆"、前橋市内で栽培された大豆使用の"Made in Maebashi"でございます。 もちろん製造は地元群馬の富士見村にある"丸大納豆"という会社です。 こんな商品があること自体全然知らなかったのですが、今月の初め、鬼の霍乱で風邪をひいて寝込んでいるとき、友人がお見舞いで持ってきてくれたのです。 上の写真で比較すると、粒の大きさがお分かりになると思います。上側は普通の小粒、下側がまじめな大粒納豆です。 大粒の大豆は表面の薄皮が硬く、それが気になることがよくあります。 これはそんなクセもなく、納豆臭も薄くてライト感覚の風味が持ち味のようです。 素材が良質で、処理も適切なのでしょう。単独で食べるにはもってこいの食感ですね。 問題は、家の近所のスーパーで扱っていないこと。 友人が購入しているのは大豆の産地付近のスーパーなので、私の自宅からは遠過ぎます。 それから納豆としては少々高価なことでしょうか。 最近、ブログで食べ物ネタをよく扱うためか、 「ずいぶん美味しいものばかり食べてますねぇ、美食もほどほどに……」と言われることがあります。 でも、私の日常食は、それはもう質素なものでございますよ。 主食はもちろん米ですが、それとて最近は玄米が主体です。 それに納豆、サツマイモ、ソバ、牛乳、バナナ、何らかの柑橘系の果物……といったところが主たる食物。 こうした傾向は、意識的に健康を気遣っているというよりも、年齢と共に身体が欲する嗜好に過ぎません。 私は酒もタバコもやりませんが、基本的に好き嫌いの全然ない雑食性の生き物で、健康のためなら死んでもいい……という健康オタクではありません。 毎日、美味しく食事をいただけることに、このうえない幸福を感じる今日この頃です。 PS: 本日、久しぶりに雨が降っています。小雨程度ではありますが……。 上野村あたり、それなりに降ってくれることを祈って、きょうはフライ巻きに勤しむことにいたしましょう。 |
|
渓流で使う一眼デジ交換レンズについて
最近は一眼レフのデジカメを購入される方が、たいへん多くなりました。 昨日のようなカメラ絡みのエントリーでも、関心を持たれている方たちのレスポンスがよいのですが、その一方で、レンズやシステムにいろいろと悩まれているようです。 そこで本日は、昨日のエントリーでご質問を受けた"釣行時に持ち歩くレンズ……"について、個人的な考えを簡単に述べさせていただこうと思います。 基本的に、何をどんなふうに撮りたいかで持ち歩くレンズは決まってくるわけですが、釣りの場合はその目的はいささか偏ることが多いようです。 それは何かといえば『渓魚をきれいに撮りたい……』ではないでしょうか。 ついでに景色も……花や昆虫も!……とおっしゃるのなら、ロッドとベストは置いて行くことをお勧めします。 私の持っている一眼デジカメは、製造中止になって久しいキャノンの EOS 20D。そのため、使用レンズも当然キャノンの"EFレンズ"シリーズになります。 まず、被写体を渓魚に絞るなら"EF50mm F2.5コンパクトマクロ"を多用します。 重くてガサ張ることを覚悟で、より雰囲気のある写真を撮ろうと気合を入れるときは"EF100mm F2.8 マクロ"を選びますが……。 もとより単焦点好きですし、いずれも長年愛用しているレンズですから、すでに自分の意思が乗り移っているため、安心して使うことが出来ます。 50mmマクロは古〜〜いレンズなので、フォーカスが極端に遅く、音もうるさいため、ピント合わせはマニュアルで行なうのが基本。 100mmマクロは背景のボケが持ち味なので、むしろ草花や水生昆虫の撮影に向きます。 しかし35mm換算で160mmの望遠レンズになるわけで、使いこなすには慣れが必要になるでしょう。 次に多用するのは"EF16mm-35mm F2.8L"の広角ズームレンズです。 私的には、これなしに写真撮影は成り立たないほど頼りにしているレンズですが、ひじょうに高価なのが難点。実際、カメラに取り付けて渓を歩くのは勇気が必要です。 本当はデジタル専用の"EF-Sレンズ"シリーズを使えばいいのでしょうが、もう少しするとフルサイズのセンサーが主流になり、価格も下がってくると思います。それまで、現在のシステムで我慢しようと思っているのですが……はたしてどうなることやら。 ちなみに、これまで当ブログで使用している写真の70%は、キャノンとペンタックスのコンデジで撮影したものです。 残りの20%が、これまで使ってきた歴代のコンデジ、一眼デジカメで撮影した画像は10%程度です。 印刷に使うのでなく、ブログで使うサイズをPCで見る程度なら、コンデジと一眼に大きな差は生じないと思います。 ということで、個人的なつぶやきとでも思って参考にしていただけたら幸いです。 密閉性の高い入れ物に、カメラを収容するときの注意点をひとつ……。 内部にシリカゲルなどの乾燥剤を入れておくことをお勧めします。 ゴアテックスのような透湿性のある素材でない限り、当然ながら温度差による結露が発生しやすくなります。 これが内部を濡らして、機器やメディアの故障、不具合を引き起こす原因になることがあります。 防水性能は両刃の剣のようなところがあることを忘れずに! |
|
防水バッグとウェイダーなど
一眼レフカメラの持ち運びには、昔から頭を悩ませています。 以前は高価なレンズを取り付けた一眼レフを首からぶら下げ、平気でガンガン走り回っていましたが、そろそろそんな真似をしていると痛い目に遭いそうです。 そこで何かしらの防水バッグはないものかと探すわけですが、性能はともかく、身体に馴染んで使いやすく、デザインに優れたものがなかなか見つかりませんでした。 そこで今シーズンから導入したのがSIMMSの"Dry Creek Roll Top Lumber Bag"という製品です。 名前の通り、収納口をクルクルと丸めてベルクロとファステックスで止めるタイプで、仕様としてはヒップパック系のスタイルです。 これをたすきにかけて使っていますが、意外にフィット感に優れ、使い勝手がよろしいです。デザインも良いので、他の用途にも……例えば自転車に乗るときとか……使えそうですね。 でも、実際に川辺にいるときは、写真のようにカメラをむき出しで使っている自分……、一眼レフは滅多に使いませんから、リスクは少ないといえば少ないのですが……。 ウェイダーとウェイディングシューズも、今シーズンは揃って新しくしてシーズンインしました。 ウェイダーは常時5〜6本を使い回しています。1本だけで使ったら、2ヶ月くらいでダメになるのが普通です。 今回、ウェイダーはできるだけ軽いタイプを……ということで"L2 Stockingfoot Wader"に変更してみました。 どれくらいの耐久性があるか楽しみです。 ウェイディングシューズは、昨年から使っている"Simms Keen Wading Shoe"をまたまた新しくしました。 昨年は同じものを2足履き潰し、今回で3足目です。 ウェイディングシューズも常に5〜6足を使い回し、平均で年間6回前後はソールの張り替えやシューズそのものを交換します。 キーンはソールの中央部がフェルトで、周囲がラバーのハイブリッド・ソールですが、一般のフェルトソールに較べると、3割り程度高い耐久性があるように思えます。 それよりもキーンの美点は、何といっても履きやすく、軽いことですが……。 必需品の消耗速度は、自分の行動範囲と運動量に比例しています。 いつまで今の状態が続くのか分かりませんが、とりあえず今シーズンも例年通りの消耗量になりそうです。 |
|
ベイティス・スピナー
花の便りばかりが、春を告げるわけではありません。 私たちにとって水生昆虫の羽化は、季節の移り変わりを知るためのサインそのもの……例えばコカゲロウの仲間(ベイティス)は、早春に羽化するメイフライの代表です。 先週の土曜日、甲州方面某有名河川でも、昼過ぎまでのハッチの主役はこのベイティスでした。 ヤマメたちは次々に流下するダンやイマージャーを、水面に美しいライズリングを描きながら捕食していました。 そしてその日の夕刻、恐ろしく神経質な40cm近いヤマメが捕食していたのが、このベイティス・スピナーです。 数mも手前から観察するように近付いて、ときには本物にさえ過敏な動作で拒絶する念の入れよう。 しかし、水面にぺったり張り付いて流下するスピナーを選び抜き、それをついばむように捕食していたのです。 そんなふうに予測はできても、そしてこのスピナーを適切に表現するフライを使っても、ヤツはフライの1cm手前でUターンすることを何度も繰り返し、結局はどこかへ消え去ってしまいました。 どうやらティペットが結ばれていることが気に食わないようです。 どんな角度でフライを流しても、どんな角度にティペットを置いても、どんなに細いティペットに落としても、そして先端部を沈めても……ヤツの慧眼はフライの1cm手前で発揮され、常に冷静な判断を下すのでした。 水が変われば、呆気なく釣れてしまうのでしょうが、とりあえず完全敗北……。 だけど、とっても幸せでした。 修行の旅路は、まだまだ先が長いようでございます。 |