上野パウダーフライ | SST'S フィールドスケッチ
上野パウダーフライ
かすみちゃん
昨日の夕方も、パウダーフライは神流川上空で見事な群飛を見せてくれました。
それは午後4時15分頃、下流から吹き上げる風に乗って突然やって来ました。
昨日は風が強かったので、頬にサラサラと当ってくる感触がとても素敵でした。

先日お知らせした"上野パウダーフライ"の正体は、刈田さんにご指摘していただいた通り、双翅目、ハネカ科(Nymphomyiidae)に属する"カスミハネカ(Nymphomyia alba Tokunaga,1932)"という水生昆虫のようです。

調べようにもデータが少なく、ネットで検索しても参考になるサイトがほとんどありません。
そんな中"京都府のレッドデータブック"では、環境指標性が高いという理由から、カスミハネカを絶滅寸前種に指定しています。
環境省では評価するための情報に不足している"情報不足(DD)"という扱いになっていますが、ようするに、どれだけ希少で、どれだけ重要であるかの判断もついていない……ということです。

いずれにしろ、ひじょうに特異な生物ということは確かで、その生態や習性は謎に包まれています。
1932年に初めて報告されたときは、1科・1属・1種というまったく新しいタイプの双翅目として注目されたそうです。
そのような記述の見られる"日本産水生昆虫検索図説""(1985)においても、ハネカ科に関するページは「……今後の研究が期待される」という文面で締められています。
おそらくその後も期待通りの研究は進まず、現在も情報不足の状態が続いているのでしょう。

上野村では以前からその存在が知られていて、
「あぁ、あのワサワサいっぱい飛ぶ小さいハムシね」
というように、季節の風物詩的に皆さんの生活に馴染んでおられる様子。

たいへん興味深い水生昆虫なので、今後どこかの研究機関等で調査していただきたいものです。

TMC518 #32どれだけ小さいかは、この写真を見れば一目瞭然かと思います。

フックはTMC 518の#32、方眼紙の目盛りは3mmですから、平均で1.5mm〜2mm程度です。
#50というのも、大袈裟ではないことがお分かりいただけるでしょう。

選択的にこれを捕食されたら、どんな状況になるか想像してみてください。
とっても楽しいことになりそうで、ワクワクドキドキしてきませんか?

"上野パウダーフライ"は、神流川の環境が仕立てた、魔性の水生昆虫なのかもしれませんね。

  • 2019.09.03 Tuesday
  • 07:41
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Comment:
2007/03/30 9:22 AM, 練馬の住人@夜勤終了 wrote:
おはようございます。
写真の“カスミハネカ”の寄り、ここまで鮮明に写っている物も珍しいのではないでしょうか?
実際、毎年モノホンを見たり食べたり(笑)しておりますが、肉眼ではここまで伺う事は出来ません。

これで気になっていたものが少し解消された感じです。本当にお疲れさまでございました!
2007/03/30 9:30 AM, トーマス wrote:
んー、すごい。
久々にわくわくしました。
正体不明の存在をしるというのは、ちょっとスリリングですよね。
しかも空を覆う程に大量の極小の虫となると尚更です。w

神流川に行かれた方から本当に小さい虫の話は聞いたことがあったのですが、そのときは小さいユスリカ?ぐらいに思っていました。
このような独特な虫だったとは・・・

しかし、そのサイズ、雰囲気共にフライにするのは至難の業ですね。
でも楽しそうです(笑)
2007/03/30 10:22 AM, inax wrote:
お疲れ様でした。

それにしても…すんごい微毛。
あまり羽ばたかなくても、風に乗ってどこまでも飛んでいきそうです。
てっきり陸生の類いかと思っていたのですが、まさか水生昆虫だったとは驚きです。
2007/03/30 10:56 AM, shikjada wrote:
おはようございます。
なんか、すごい姿で御座います。
ユスリカラーバに別の上半身をくっつけたような、
この、とって付けた様な羽の形だと、風が吹けば、勝手に空中に舞い上がれるんでしょうね。
クラスタータイプのフライにしても、いったい何番のフックに巻いたらよいのやら?
RW様の、御健闘を祈ります!(試したら、教えて下さい。)
2007/03/30 8:52 PM, N wrote:
riverwalkerさん今晩は。
ようやく上野パウダーフライの正体が判明しましたね!
とは言え、今度は生態が全く謎とは(汗)

それにしても、あれだけ膨大な数が生息していると言うことは、カスミハネカにとって神流川は楽園なのでしょうか?

まだまだ、自然環境が健全な証拠なのかもしれませんね。
2007/03/30 11:11 PM, urushi-iwana wrote:
こんばんは。
 か細いですが、綺麗な羽を持った虫ですね。
 彼らは風に乗っていった先で育っていけるのでしょうか・・皆さんがおっしゃるとおり、上野村の自然環境の素晴らしさがなせることなのでしょう。
 これを偏食されたら・・諦めて他の魚を狙います。
2007/03/30 11:33 PM, Kaz-Man wrote:
こんばんは。
今日、神流川に行ってきましたが、残念ながら”かすみちゃん”の群飛には
お目にかかれませんでした。ちょっと見てみたかったな〜。
1日中風の強い日で、ちょっと寒くなって4時過ぎにあがてしまったんで、
その後に群飛があったのかもしれませんね。
フラットな流れでライズを繰返すヤマメちゃんたちには遊ばれっぱなしでしたが、
プールの流れ込み付近ではドライ&ニンフでサイトフィッシングに熱くなり、
まあまあの初釣行となりました。もちろんしおじの湯もGoodでした。
年券も買ったし、かの森と共に、神流川でも修行です。

2007/03/31 2:25 AM, riverwalkers wrote:
練住さん、
本当はラーバやピューパも撮りたかったのですが、何と老眼鏡とスポイトを忘れてしまったのです。
盲目の老人に、2mmに満たないラーバの選別は不可能です。

トーマスさん、
かすみちゃんのスーパーハッチは一度体験する価値がありそうです。
けっこう長く続くらしいですから、まだチャンスはありそです。

inaxさん、
ハネカという名称の由来というのが、この繊毛に関係しているらしいです。
これを使って跳ねるように飛ぶというのですが、学者さんの描写はリアリティに欠けるので、直観的な想像ができません。

shikjadaさん、
翅脈さえ退化したウィングは、落脱するかもしれないのだとか。生活史の確認をしたいですね。
クラスターは#32で巻いてみます。

Nくん、
自然環境については、今のところ微妙です。
もともといたものなのか、上流にできたダムの関係で大量発生するようになったのか、まだまだ調査が必要です。

urushi-iweanaさん、
すべての点で特殊な昆虫のようで、生態に関してはまったく想像できません。
偏食されたら諦める……正解かもしれませんね。

Kaz-Manさん、
昨日はかすみちゃん不発でしたか。
ピークは午後4時半〜5時といったところです。
でも、釣りは楽しめたようでよかったですね。

2007/03/31 10:40 AM, small stone wrote:
おはようございます^^。
このように小さいとは・・・^^;
#50も分かりますね。
これを偏食されたらとても太刀打ちできそうにありませんね。
そのときはその光景をただ眺めるだけ・・・。
いっそフックのみで流しましょうか?
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