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一難去って……
群馬県内に唯一残されたヤリタナゴの棲息地……
まさに瀬戸際、ギリギリの生息条件の中でヤリタナゴたちは何とか踏ん張って生きています。 ここで毎年2回、春と秋にヤリタナゴの退避作業が行われています。 これはヤリタナゴの産卵適地から流出した個体や、農業用水の堀浚に伴う水止めによって死亡する個体を救出するための作業です。 (※ヤリタナゴは藤岡市の天然記念物に指定されているので、棲息地一帯は禁漁区に設定されています。この作業は藤岡市の文化浅井保護課の許可の下に行われます)
ヤリタナゴの棲息地の様子……浚渫のために水を抜かれた状態。
水たまりに残った魚を注意深く見つけて、拾い上げます。 ここ数年、様々な理由で激減していたヤリタナゴの生息数でしたが、今回は久々に資源量が回復に転じていました。 これはもちろん良い傾向なのですが…… 「307:104」 この数字が何を意味するかというと…… 今回捕獲されたヤリタナゴの数と、外来種(浸入生物)であるタイリクバラタナゴの数の比率です。 かつてこれほど多くのタイリクバラタナゴが見られたことはなく、この結果には関係者一同唖然としました。 上の画像はタイリクバラタナゴの稚魚。背ビレ基底部付近に黒い斑点があるのが特徴です。成長に伴いこの黒点は消失して、名前のように鮮やかな体色に彩られます。 そしてヤリタナゴよりも体高が高くなるので、容易に判別できます。 タイリクバラタナゴは繁殖力が旺盛なうえ、他のタナゴとの交雑種を作る危険性も指摘されています。 そしてタナゴを捕食する肉食魚や鳥類の存在より、似通った生息環境に棲む近縁種による侵略のほうが脅威になることも…… 一難去ってまた一難、新たな問題に不安は募るばかりです。 |
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Comment:
2013/03/04 5:32 PM, FUKU wrote:
お忙しいところ、参加いただきありがとうございます。ヤリタナゴが少し増えて一安心していますが、タイリクバラが増えたのが心配です。
2013/03/04 8:21 PM, あま党 wrote:
お世話さまでした。このまま順調に増加していってくれるといいのですが。
地道な活動が大切だと改めて感じました。
2013/03/05 9:05 PM, riverwalkers wrote:
FUKUさん、タイリクバラタナゴの増加だけでなく、減少しているらいマツカサガイのことも心配ですね。
じっくり取り組んでいきましょう。
あま党くん、
タナゴの救助数の減少と共に、一般参加者が減少する中、今回もおつかれさまでした。
今後ともよろしくお願いします。
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